バイオハザード RE:3
発売日:2020/04/03
開発:カプコン
開発協力:キャンペーンモード エムツー、オンラインモード NeoBards
販売:カプコン
国内ストアにて配信、通常版&Z版
日本語音声&字幕有、英語音声&日本語字幕でもプレイ可能
Xbox One Xエンハンスド:○
4K:○
HDR:○
クリアまでのプレイ時間:およそ6時間(初見アマチュア難易度、アマチュア2周、ノーマル1周、ハードコア1周クリア済)
※オンラインモードのバイオハザードレジスタンスはクローズドベータで2時間ほど遊んだだけなので今回のレビューでは言及しない
【好きなところ】
前作よりもクリアでシャープなグラフィック
ゲーム冒頭ラクーンシティのパニック描写が見事
回避が使えるのでゲームのスピード感が増した
探索パートとネメシスからの逃走シーンが明確に分かれている
難易度アマチュアの調整方法がしっかりしている
全体的に難易度は低下
コンパクトにまとまっているので周回プレイが苦ではない
クリア後はアクションゲームとしてのやりこみが待っている
がんばれば誰でも無限弾武器を手に入れられるのは嬉しい変更点
オリジナルの2と3への敬意を感じる
【いまいちなところ】
ナイフ・グレネードをLB+RTで出せなくなった(RE2から変更された)
ジャスト回避のメリットがそれほどでもない
ボリュームが少なめなので、オフライン専門の人にとっては若干物足りなく感じるかもしれない
チャプター選択がないのでポイント稼ぎのために複数セーブを分けておかないといけない
冒頭部分の新鮮さと比べると、あまりにもいつものバイオでしかない後半部分
一部シチュエーションの難易度(というかめんどくささ)
【まとめ】
・グラフィックの向上
前作は全体的に眠たいようなぼやけたエフェクト(?)がかかっていたが、今作はクリアでシャープ
やっと『4Kのバイオ』に恥じない出来のものを見ることができた気がする
・演出のうまさ
特にゲーム冒頭、ラクーンシティで市民が右往左往するパニック描写が見事
筆者が過去最高のパニックシーン演出と思っているラストオブアスのオープニングに引けを取らない
また、過去のナンバリング作品(特に4~6あたり)で批判の多かったQTE演出を最小限に抑えつつ、しっかりとプレイヤーを引き込むような演出がされている
プレーヤーの操作は最小限(移動とジャンプ、ボタン長押し程度)なのに、まさに今自分がネメシスから逃げるために必死になっているような体験ができる
これはムービーシーンと操作中の演出がうまく融合しているからで、開発のセンスと技術を感じる
見るだけのムービーからQTEありのムービーになり、今作はまさに自分が体験しているムービー演出へと進化した
また、探索パートとネメシスからの逃走シーンが明確に分かれていることでRE2よりストレスが少なく感じる
その結果、逃走シーンはスリリングなジェットコースター的体験に集中できる
・マップ構成が見事
マップ全体のロケーションは若干少なく目新しさもさほどないが、マップ自体の作りは良く練られている
探索していたマップにそのまま逃走シーケンスを入れ込むために、マップの構成には時間をかけたのではないかと思わせるほどの完成度
特に序盤マップはこのゲームのメインと言ってもいい(後半の失速ぶりが若干残念)
・アクション
ステップ(回避)が使えるのでゲームのスピード感が増したことで、REシリーズのシューター寄りなテイストに合っている
前作はレオンのもたつく感じがゲーム性とうまく合っていないと感じていたので今作の変更は嬉しい
前作で気に入っていたLE+RTでナイフが即座に出せた機能がなくなり、十字キーでナイフ(グレネード)を選択したうえでLT+RTの通常攻撃に変更されている
LBに弾丸の種類変更、RBにステップ(回避)が割り当てられたため仕方ないこととは思うが若干残念だった
・難易度調整
難易度アマチュアの調整方法がしっかりしているので、幅広い層にアピールできる
敵の攻撃力や体力調整だけではなく、アイテム追加やインベントリの枠の増加などとことん初心者にもやさしい作り
アマチュアとノーマルではネメシスのダメージにだいぶ差がある
・最後に
コンパクトにまとまっているため周回プレイが苦でなく、ついつい何度も遊んでしまった
筆者は難易度アマチュアで2周し無限ハンドガンを手に入れたところで難易度ノーマルに挑戦し始めたところ
前作RE2でサバイバルホラーへの回帰を見せたバイオシリーズだが、RE3はオリジナルの要素をうまく残しつつサバイバルアクションとして生まれ変わった
非常にゲームっぽいゲームと言うか、操作していて楽しいバイオハザードと感じた
オリジナルのバイオハザード3が苦手・好きではなかった人にこそ遊んでもらいたい見事なリメイク作品
この勢いでRE4,RE5,RE6とお願いしたいものである(できればRE0も)
今後、よりアクションシューター的に進化するのか、またサバイバルホラー感を出していくのか気になるところだが次のバイオも絶対買おうと決めた
2020/04/04 中の人1号 ナヴェ